奈良のおひな様と言えば一刀彫。作家や時代によって表情や奈良絵の衣裳の色合いなども違いがある。 5段飾りを出すのは大変だし、一つくらい持っていてもいいでしょう、ということで昔母が買ってくれたもの。湿気でシミが出てしまったけれど気に入っている柄とお顔。 私が子供の頃はおひな様は5段飾りが主流だったようで今のようにお道具つきの7段飾りではなかった。 私はお道具が欲しくて欲しくてたまらなかった。初節句の写真を見たらお道具が並んでる。このときだけ伯母のものを借りてきて飾ったのだそうだ。 私が大人になってからなのだけれど、その話をしたら伯母が自分のお道具を貸してくれるという。伯母の方はおひな様が傷んでしまってもう手許にはないらしい。そのまま持っていていいよ、と言ってくれて借りたままになっていた。 その後何年かして伯母は亡くなった。 従姉にその話をしたら気に入っているんだったら、Yちゃんにあげる、と言ってくれた。ありがたく伯母の形見としていただいたのがこのお道具。 最も気に入っているのがこれ。携帯用のお弁当箱なのだろうか。開くとこんな感じに。 飾ったことのある人ならわかると思うのだけれど、“雛形”と言う言葉があるように、おひな様は全てが本物そっくりに出来ていることが嬉しくてたまらない。親王の刀が本当に抜くことが出来たり、右大臣左大臣の弓に糸をを張って、背中に背負ってる矢をつがえて障子を的に射てみたり。 伯母は大正生まれだったのでこれらはそれの頃のものだろう。 こういう今はもう手に入らないような細工を施されモノ。そういうモノが命を全うするまで手助けするのが人間の役割の一つではあるまいかと思う今日この頃。 これは食べたら終わり、のお菓子を作り続けている者のセンチメンタリズムかもしれない。 カタチとキオク。 #
by friand
| 2010-02-21 07:07
| 雑記
今日は月に一度の地域FM局ラヂオつくばの日。
10分足らずの短い時間だがお菓子の話などをしている。 今日は2月、ということもあってチョコレートのお話。 ボンボン・オ・ショコラを初めとする近頃のショコラの話のあと、金曜日のパーソナリティーの江田麻裕子さんが 「ところで私、日本の普通のチョコレートってトテモ美味しいと思うんですけど」と言った。 その通り。普通にスーパーで買える板チョコのレベルで言えば、日本のチョコレートは本場のヨーロッパより遙かに美味しいと言うことに私も同意なのだ。 明治のミルクチョコレートとかロッテのガーナミルク チョコレート などは子供の頃から大好きな板チョコだ。 特に明治の板チョコの銀紙をはがし、カリッと丸かじりする感触はたまらない。最初から最後までみんな自分で食べるのだ。 ボンボン・オ・ショコラのレベルはヨーロッパは日本より遙かに高いし、原料のチョコレートの質も良い。なのにどうして板チョコは日本の方が美味しいんだろう、と放送が終わり帰りの車を運転しながら考えてた。 そういえばヨーロッパで買ったネスレなどの板チョコは日本の板チョコに比べてずいぶん分厚かったように思う。市販のチョコレートで美味しかったのはスイスのリンツエキストラシン・シリーズくらいだな、と思ったとき、あ、そうか、日本人にとって大切なのはカリッと来る薄さなのか、と気づいた。ガリッじゃダメなんだ。 と言うわけで、日本ではチョコレートの原料が高いことが幸いしてかどうかはわからないけれど、薄い板チョコが主流になっていてそれが幸いしているのかな、と想像した。 #
by friand
| 2010-02-20 08:18
| お菓子雑感
私がいつもお世話になっている近所の包装材料や道具のお店で見つけた小さなガラスのドーム。
大小二種類があって、これは小さい方で直径が12cm。 ボンボン・オ・ショコラをのせるとこんな感じ。 マカロンを2,3個コロンと乗っけておいたり、一切れだけ残ったバターケーキなどを置いておくのにトテモ重宝。 最近買ったものの中で気に入っているものの一つ。 #
by friand
| 2010-02-19 07:25
| 道具・小物
詰め合わせの内容はいろいろなのだけれどこんな感じの小さなのを作った。
仕切りがないと小さな箱でも結構入ること。 去年、パトリック・ロジェのショコラの詰め合わせをいただいたとき、底にグラシン紙の代わりに薄く板チョコが敷いてあった。その味もまた良くて、とても得した気分というか、こういうサプライズ、小さなドラマがあるところがボンボン・オ・ショコラの楽しさでもあると思う。 私もちょっと真似して、全部には行き渡らなかったのだけれど底にナッツ入りのジャンドゥヤを2mmに延ばした板を適当に割って敷いてみたりした。 黒の紙で包むとこんな感じに。 #
by friand
| 2010-02-18 10:07
| トラヴァイユ デュ ショコラ
Mandelnugat マンデルヌガー ヌスクローネと並んでナッツ/ジャンドゥヤ系の定番だが、ヌスクローネほど毎年作っているわけでは無い。 素材の構成上、小さめに出来上がり見栄えが余り良くないためだ。 今年は箱詰めの時このボンボンの下に薄いジャンドゥヤ系のボンボンを入れて貧相感を補った。 あれ、あと一種類何を作ったんだっけ、と思って見返してみるとNo.7が二つもあった。 と言うことで今年のボンボン・オ・ショコラのラインナップの紹介は終わり。 今シーズンはオランジェットやガナシュ系のボンボンをもう一度作る予定がある。 パレ・ナチュールとキャラメル-フォイユティーヌがいいかなあ。それともグランマルニエ風味のストレートなボンボンにしようか。 #
by friand
| 2010-02-17 14:55
| トラヴァイユ デュ ショコラ
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