MOFのショコラティエ、ミッシェル・ショーダンのパヴェをいただいた。 ピスターシュとノワ・ド・ココ。 リボンに付けられたエンボスの封印(なんて呼ぶんでしたっけ)がショーダンのこだわりの一つである。 やっぱりこういうのはかっこいいなあ、と思う。 1.5センチ角の立方体が敷き詰められた敷石。ちょっと一口つまむのにちょうど良い大きさだ。 ピスターシュがほのかに香る口溶けの良いガナシュ。 周りに付けられたピスターシュのパウダーもあまり邪魔にならない。 ココナッツの方は口にココナツパウダーがかなり残る。これは好き好きだろう。 ココナツ好きはこの残る感じを含めて好きだと言うし、苦手な人はそれがイヤだという。私はどちらかと言えば後者かな。 私はベーシックな味が好きだ。 だからこういうパヴェの箱なら全て何かの風味、と言うより半分はナチュール、残りにパルファンが付いている方が個人的には嬉しい。 アイスクリームを食べるときは必ずバニラ風味と何か別の風味の2種類を選び、一種類しか選べないときには絶対にバニラを選んでしまう私だ。 ベーシックな味を味わってはじめてそのヴァリエーションの価値がわかるような気がするのだ。 #
by friand
| 2010-03-03 17:58
| お菓子雑感
昨年より断続的に奈良の生家の整理に入っている。
無人になっていた家だが、ちゃんと住みこなせば“お屋敷”といえる造りだけに荒れ果てた姿は見るにしのびないものがある。 しかし私が帰るとこの家が大きく深呼吸するのを感じる。生きている。 この家の持つ矜持だろうか、荒れた中にも毅然とした姿を保つ生家を前にして、維持しきれない末裔として忸怩たる思いがある。 戦前志賀直哉邸をはじめ文化人の家も多く手がけてきた数寄屋造りの下島松之助棟梁の仕事には80年経った今も何の狂いも生じていない。 子供が育つには住みにくい家だった。夏涼しく冬寒い伝統的な日本の家。南側と北側の両方に廊下があり窓のある部屋にあこがれた。 唯一窓のある部屋が女中部屋だったというのは皮肉な話である。 ここは八墓村ですか? 奥から双子のおばあさんが出てきそうですね、と言った人もある。 しかし、私にとっては不思議と邪気のないこわくない家だった。 色んなものの行き先を見つけてあげないといけない。 棚の奥に私がはじめてフランスに行ったときMORAで買ったシノワがあった。 余りにプロっぽすぎて家庭では使いにくく、ずっとお蔵入りしていた道具だ。 これを見つけた骨董屋の友人が、 「これは売れるよ、いい感じで時代が出てきている」という。 ああ、持ち主の私にもずいぶん時代が出てきているけど、値打ちはどうだろう。 #
by friand
| 2010-03-02 21:08
| 雑記
お菓子の材料を量ったり準備したりするのによく使っていたガラスのボウルがいつの間にか割れて少なくなっていた。
ちょうど半額セールをやっていたのでまとめて買う。 ある程度数がないと使いにくいので、こんな風に揃うと少しほっとする。 私は耐熱ではないガラスを火にかけたりして割ったことはなのだが、電子レンジにかけてよく割る。 世の中には説明書を遵守して電子レンジの使用を避けるようにと書いてあるガラスや陶器、シール容器など絶対に使用しない人もいるが、私はどうも遵守は苦手だ。 金線入りの陶器は絶対にレンジにはかけないが。その他の物はバンバン使ってしまう。 今回は全て耐熱ガラスで揃えたのでしばらくは安心かな。 でも丈夫そうな耐熱でも、割れるときは割れるんだよね。 #
by friand
| 2010-02-28 22:57
| 道具・小物
久しぶりに昔のお菓子の本を繰っていた。 ウィーン菓子の横溝春雄氏が80年代に出した「新宿中村屋 グロリエッテ シェフ 横溝春雄のウィーン菓子」をめくると伝統菓子が中心のせいか写真に古さは全く感じなかった。 このムックはレシピ集というよりは写真を見て眺めるのに向いている本である。 その中にErdbeeroberstorte エルトベアオーバーストルテというのがある。 いちごのクリームをジェノワーズの間に挟み、ショートケーキのように生クリームで仕上げたケーキだ。 春に向かうこの季節、いちごのピンクがとても美味しそうに思え、たまたま一緒にいた友人が、これ、食べたい! と思わず声に出した。 考えてみればずいぶん長い間このタイプのアントルメは作っていなかった。 いちごの味とジェノワーズの味を存分楽しめる誰でも安心して食べられるお菓子。 ということでこんな風に作ってみた。 #
by friand
| 2010-02-23 21:17
| 本日の制作
残り物のフィユタージュ生地の二番だねとクレーム・ド・マロンと生クリームでミルフイユ風。
フィユタージュ生地をしっかり芯まで香りよく焼き上げてマロンとクリームを適当にのせる。 クレーム・パティシェールがあれば万全だけれどまあ贅沢は言わないことに。 食べる分だけ仕上げるのでプチガトーとして作ったミルフイユより生地が香ばしくサクサク。 トライフルのようなデザートとかこういうプレートとかを作り出すと、きちっとしたアントルメやプチガトーを作るのが面倒になってしまう。 残り物の処理だけに留めておかないと。 #
by friand
| 2010-02-22 07:12
| 本日の制作
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