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カルバドスのムースタタン風

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去年作ってアップするのを忘れていたアントルメ。
私はタルトタタンが大好きだ。
しかしタタンの美味しさははかない。さらに言うならタタンの美味しさは不安定だ。
その欠点を補い、かつアントルメとしての美しさを表現できるものは出来ないかとずっと漠然と考えていた。
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こういう漠然と考えているお菓子はある日突然、形を結ぶことがある。
私はこの感覚を天使が舞い降りる、と言っているのだけれど、神様が私にそっと教えてくれている気がするのだ。
天使が舞い降りたときは大抵一回の試作でOKとなる。
頭で作っているわけでは無いのだけれど何か潜在意識の中で徐々に形が出来ていっているような感覚。それがある日突然、何かのきっかけで姿を現すのだ。

ムースの中にタタン風に作ったりんごのキャラメリゼのペーストが入っている。
カルヴァドスのムースはほんのりとりんごが薫り、強目の味のりんごのパートと合わさるととても良いバランス。
底に敷いたパイ生地を一緒に口に入れるとタタンの風味が口に広がる。
上にはサクサクに乾燥させたりんごのスライスとパイ系の焼き菓子をのせると万全。
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by friand | 2010-01-18 12:10 | 本日の制作

新年会

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あまり人付き合いがいい方ではないのでお誘いを受けることは少ない方だと思う。
古くからのお付き合いの生徒さんのお宅での新年会。お菓子の生徒と言っても私にとってはお姉さんみたいなもの。
お料理とおもてなしがとても上手。
ピアノ友達でもある。
クリスマスや新年、バラの季節に招いて下さることが多いので、周辺の人達はお声がかかるのを楽しみにしている。お声がかからないと催促することも。まあ、半ば強制的に押しかけていると言っても過言ではない。
d0003995_1515068.jpgダイニングルームに入って窓辺に飾られた花や食器、お料理などを見ると、もてなして下さってるそのお気持ちがダイレクトに伝わってきて嬉しくなってしまう。
本日のメインディッシュはビーフストロガノフ、サフランライス添え。
サラダにポテトグラタン、フルーツポンチ。d0003995_15211778.jpg
私がクリスマスの時紹介したフルーツポンチはこちらが元祖。
そして差し入れのフルーツサラダ、イースタークッキー、そして私はお決まりのガレット・デ・ロワとチャイのクレームブリュレ。d0003995_1523397.jpg
残念ながら一度に食べきることが出来なかったのでフェーブは出てこなかった。
誰に幸運は行ったのだろう。
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by friand | 2010-01-17 15:31 | 雑記

二色のババロワ

d0003995_20423015.jpg年末年始と何かとこってり食べ過ぎがちになる季節、あっさり目の三色ババロワが食べたくなったのだけれど挫折してバニラとチョコレートの二色に。
しかも一色めのバニラが固まるのを待ちきれずにチョコレートのババロワを流したら、こんな感じに。
おうち用のおやつにはこれで十分だったか。
ババロワはいつももっと食べたいと思う頃に無くなってしまうのだが、今回は二倍量出来てしまったのではじめて早くなくなってくれないかなあ、と思ってしまった。
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by friand | 2010-01-16 20:50 | 本日の制作

ラヂオつくば

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昨年の秋から月に一回だけ、数分間、地元FMラジオ局ラヂオつくばでお菓子の話をしている。
で、今日はその月一の日。
季節のお菓子のお話、と言うことで今月はガレット・デ・ロワ。
実物があった方が話しやすいので、これをもっていって曲の合間にパーソナリティー、テクニカルのスタッフと共にいただく。残念ながらフェーブは出てこなかった。
この包装もなかなかにかわゆい。
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by friand | 2010-01-15 15:24 | 本日の制作

フランスの徴兵制

私がさんざんくさしたシェルブールの雨傘であるが、この映画の背景にあるのはアルジェリア戦争(1954年~1962年)とフランスの徴兵制である。
主人公たちはそれぞれ現実的な道を選んだわけだけれど、平時であれば、そして徴兵制が無ければ当然もっと別の選択があった事だろう。

私がはじめてフランスに行った1980年代、最も驚いたことの一つが徴兵制度の存在だった。
ルノートル製菓学校はパリのずっと郊外にあり、通うのが大変。多くの生徒は学校のとなりにあるホテルを紹介されて滞在していた。
私が受講していたクラスに来ていた若いフランス人のパティシエとキュイジニエの二人も同じホテルに滞在していて、レストランに行くとこっち、こっちと手招きしてくれて、一緒に夕食をとっていた。
一人が確か24才、もう一人が18才だった。
年長のキュイジニエが「兵役はもう終わったのか」と若い方に聞いた。
「いや、まだなんだ」とパティシエはちょっと憂鬱そうに答えた。
こういう会話が日常にあるというのはものすごい衝撃だった。

後で当時の私のフランス生活アドバイザーのヨーコさんに確認した。
「そうよ、JYは学生だったから免除だったけどね、それにあのビン底眼鏡の近視じゃあね」という話。

フランスの徴兵制はフランス革命以来の伝統であったが、それも東西冷戦の終結をはじめとするさまざまな要因で1990年代に段階的に廃止された。
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by friand | 2010-01-14 07:29 | お菓子雑感

フェーブ

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フェーブ fèveというのはフランス語でそら豆のことである。
かつては乾燥させたそら豆をガレット・デ・ロワに入れていたのが陶器のお人形に変わっていった。大切な宗教行事に使われるお菓子であるからかつては宗教モチーフの人形が多く使われた。また幸運を祈る占いでもあるので縁起のいいもの、巾着袋とかも。
現在ほど色んなモチーフやメゾン独自のデザインを一般的に使うようになった歴史はそれほど古くないように思う。原典が見あたらないのだけれど昔読んだ本の中に「フェーブには宗教的なモチーフを使うことが多いが、最近ではエッフェル塔や自動車、TGVなどのデザインもある」という意味の記事を読んだことがある。この内容からの推察。
80年代に私がパリのルノートルで買ったガレット・デ・ロワの中には素焼きに近い白い巾着袋の形をしたフェーブが入っていただけだった。またフェーブのセットを買っても小さな素焼きの白いイエスやマリア様が他の彩色されたフェーブと共に入っていた。
もうお菓子に入れて使ってしまったのだけれどここに写真が残っていた。

久々に宗教モチーフのフェーブを通販で見つけたので2008年の末、買ってみた。
実物を見ずに写真だけの判断で買って大いに後悔している。その写真が上のもの。

d0003995_1510469.jpg宗教モチーフで昔から持っているのが左の方。
確かに新しいのは精巧できれいに出来ているのだけれどいかんせんデカい。
とてもこんなのがお菓子から出てきたらたまらんぞ、と言う大きさ。
最近では実際にガレットに入れると言うよりコレクション用に作られていると言うこともあるのだろうけれど、その生い立ちを考えてみれば乾燥したそら豆の大きさをそう大きく逸脱したものはどう考えてもNGだろう。


d0003995_15143139.jpg新旧の二種類を並べてみたけれど、ちょっと違いはわかりにくいか。
でも手前の赤ちゃんのイエス様、新生児で5600グラムくらいありそうな巨大児にもみえる。

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そしてこのウシは近所の焼き肉屋の屋根に乗っかっている黒毛和牛とそっくり。
次からは実物を見てから買うことにしよう。
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by friand | 2010-01-13 10:47 | 道具・小物

ガレット・デ・ロワ

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フランスの新年のお菓子ガレット・デ・ロワ。
エピファニー(御公現)のお菓子だ。
エピファニーは私たちには馴染みの薄いものだがカトリック教国に於いてはクリスマスの終わりをなすものである。イエスの誕生から東方三博士の神の子の誕生の宣言、すなわち12月25日から1月6日まで続く15日間の降誕節を祝う最終日である。
現在フランスでは6日ではなく2日から8日の間の日曜日ということになってる。
フランスで主に食べられているこのお菓子は12月の下旬から店頭に並び一月いっぱいは季節のお菓子として新年のパーティーなどに供される。
フェーブと呼ばれる小さな陶器の人形が入っていてそれに当たった人はその日一日王様(または女王様)になる。
ディスカール・デスタン大統領の時代に、閣僚の新年会でガレット・デ・ロワが出された。フェーブに当たった人はその日一日大統領になる、という大統領の提案。当たった閣僚はびびって飲み込んでしまいついにフェーブは出てこなかったと言う逸話があるが、本当の事なのだろうか?
d0003995_19393377.jpgもう一つガレット・デ・ロワがらみ。
「シェルブールの雨傘」というフランス映画をご存知だろうか。
カトリーヌ・ドヌーブ主演のミュージカル映画である。
ドヌーブ演じる主人公の恋人が徴兵されてアルジェリア戦争に行く。彼が出発したあと主人公ジュヌビエーブは身ごもっていることをしる。しかし彼との連絡は途切れがちとなり…
と言うわけで彼女は現実的な選択をして彼女にぞっこんだった宝石商とおなかの子供付きで結婚する。
そして戦地から戻った恋人も主人公も別々にそれぞれに自分の人生を生きる。
ラスト、ジュヌビエーブがベンツに乗ってガソリンスタンドに立ち寄るとかつての恋人が経営者である。恋人の息子の名はフランソワ、そしてジュヌビエーブの娘の名はフランソワーズ、この子が生まれたら男でも女でもフランソワにしよう(フランソワーズは女性形)と二人で言っていた名前だ。
あ〜あ、それぞれの配偶者こそいい面の皮ではないか。
というロマンチックでも何でもない現実的な話である。
その気の毒な宝石商がジュヌビエーブにプロポーズするのが確かエピファニーの日。
そしてフェーブは彼女に当たる。宝石商は君が女王様だよといって紙の王冠を被せてやる。
この映画、恐ろしいことに全編が歌のミュージカルである。どう考えてもミュージカルに合うとは思えないテーマ、しかもセリフなし、全て歌。
こういう話を全編歌でやるのはどうかと思いますよ。
カンヌ映画祭でパルム・ドールもとっていて不朽の名作だとする評もあるのだが、私的にはフランス映画史上最大の×映画ではないかと。
私が学生の頃はよく洋画劇場や深夜映画などでやっていたのだけれどさすがにこの頃はみないなあ。
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by friand | 2010-01-12 08:22 | お菓子雑感

和風空間が-2

d0003995_21264128.jpgそんなワケでいきなり玄関脇に出現した棚だけれど、ちょうどお正月の屠蘇器や漆器などを飾ってみるとなかなか静謐な空間ではあるまいか。
一枚だけあった和風の版画、置き場所が無くてトイレにあるチョコエッグのコレクションの棚の後ろに隠れていたのが見事に復活。
今まで行き場所、飾り場所の無かった小さなものが生かせるかもしれない。
一緒に持ち帰った螺鈿の正月用漆器は今年のお節には間に合わなかったけれどとにかく飾ってみる。小振りの四段重がついていて小さい頃からの私のお気に入り。
まさか私の手許に置くことになるとは思っていなかった。これは嬉しいことなのか寂しいことなのか複雑なところ。d0003995_2134816.jpg
詳しい人に見てもらってはじめてわかったのだけれど三段の盃はこのセットとは別のものらしい。
これだけ格が落ちるんだそうな。屠蘇器に合わせたものに買い替えなさいと言われてしまった。
また所々傷みが来てるのでちゃんと修理に出すようにと。修理先まで紹介していただいた。
何しろ昭和初期に建った家のそのまた前から存在したものなのだから。

d0003995_21463286.jpg輪島のお椀も一段と美しく見える。輪島の工房の蔵出しのもので、未使用だがずいぶん古いものらしい。日本産の漆が使われている。
東南アジア産の「ジャパンド」が当たり前の世の中、今の時代にはもはやなかなか手に入らないものだそう。
d0003995_215023.jpg東大寺のお水取りの椿の土鈴と興福寺の厄除けの土鈴。かわいく納まってくれちゃった。
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by friand | 2010-01-11 21:20 | 雑記

和風空間が

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やっと2009年の主な話題が終わり、
あらためて、明けましておめでとうございます。
お菓子を中心に書いてまいりましたが今年も作ったもの食べたもの、そしてお菓子に限らず周辺の事などに言及してゆきたいと思っています。

さて、突然我が家に和風空間が出現した。
上の屠蘇器もその一つ。築13年の2×4住宅に本格的な和風の部屋/生活など望むべくも無く、来客用に畳の部屋はあるもののあくまで人数に限定されない使い勝手を重視してのこと。
そんな我が家にあまりに突然の黒檀の飾り棚。
d0003995_1475688.jpg幅半間の超和風のこの棚。実家にあったものだが置き場に困り、また二束三文で処分するに忍びず、たまたま来合わせた骨董/時代のついた雑器などの好きな人達の薦めもあって、運ぶことに。
玄関にいずれちょっとレトロな洋風の飾り棚でも欲しいと思ってた場所にサイズ的にはぴったり納まる。
でも実際に置くまでは非常に不安だった。
唐木の家具を下手に配置するととても陳腐になると個人的には思っていたからだ。
背景のシナベニヤに塗装した腰壁、十分陳腐か?
でも北側の玄関が幸いして薄暗がりでは余り目立たない。
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by friand | 2010-01-10 14:29 | 雑記

2009年クリスマスパーティー

d0003995_2028185.jpgもう10年以上も続けているクリスマスパーティー。2,3家族から多いときには5,6家族が集合。
私は音楽、特にピアノが好きなのだけれど演奏はたいしたことはない。それでもつたない芸を披露していた時もあったのだけれど、時が経つにつれ子供たちが上達して、私の出る幕は無くなってしまった。
持ち寄りの料理と、一芸披露の年に一度の集い。
d0003995_20335972.jpgピアノソロ、バイオリン、フルート、アンサンブル。
今年は音楽好きの大人が全滅で演奏してくれたのは子供たちだけ。
それでも子供が小さかった頃はプロに演奏してもらわないと間が持たなかった。今やいざとなったら弾かないといけないかな、と思ってくれているはずの人も出る幕が無いくらいに子供たちの弾く曲の一つ一つが大曲になってしまった。
d0003995_20382482.jpgお料理はターキー、カナッペ、サラダ各種、ブイヤベース、カレー、ラザニア等々。
デザートは私が担当でビュッシュ・ド・ノエル(国産マロン)とフルーツポンチ。
フルーツポンチはここ数年作り続けている。大勢集まるときには本当に重宝。
私が教わったときにはシロップ代わりにグアバジュースを使い、三ツ矢サイダーで割るというものだった。
何だか三ツ矢サイダーの味に飽きが来ていたので今年は白桃ジュース(グアバは高いんだもん)とバニラ風味のシロップをベースに炭酸で割った。
フルーツはパンチ(ヒンドゥー語で数字の5を表す)、つまり5種類。いちご、りんご、キウイ、バナナ、オレンジ。
天然素材をベースにしたので例年より美味しかったと思う。
一度お試しあれ。でも三ツ矢サイダーでも十分美味しいよ。

こんなお遊びも子供が付き合ってくれているうちが花。
たぶんもうあと数えるほども無いくらいにしか開催できないだろうと思うと少し寂しい。
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by friand | 2010-01-09 20:48 | 雑記