私が子供の頃は食品の消費期限、賞味期限はほとんどが消費者の自己責任だったように思う。
売る方も生鮮食品で古い食品を出すとその店の評判が落ちるし、事故でも起きれば死活問題だ。と言うわけで双方気をつけて生鮮食品には臨んでいたのだが、昨今は「消費期限」や「賞味期限」を絶対視する傾向が強まり、売る方も買う方もそれに頼りがち。 生まれたときから食品には印刷された「期限」があると思っている今の子供達は一日でも過ぎれば口を付けないことがある。正直困ったものだと思う。 仕事柄生クリームは常に冷蔵庫にある。いつも余裕を持って持って居たいのでしばしば賞味期限切れとなる。こんな時は自宅で消費しきることの出来る試作品か、熱を通すお菓子か料理に使うことにしている。 しかしそれでも賞味期限切れのものが余ることがある。お菓子も料理も生クリームを使ったものには食べ飽きたときだ。 手許に十分食べることが出来る生クリームがあるのに、レッスンのために新鮮な生クリームを買う。ああ、もったいないな、と正直思う。 私は消費期限も賞味期限も絶対ではないと思っているけれど「賞味期限」の切れた生クリームを家族以外の「他人」が絡むときに使用しない、と言う原則は守ることにしている。これは「他者」に対して私自身が引くラインであり、賞味期限信仰とはちょっと意味合いが違う。 賞味期限が切れたその瞬間から味が落ちるのか、と言えば絶対そんなことはない。じゃあいつから落ちるのか、と言えば非常に不確定要素が多い。だから一つのわかりやすい指標としてメーカーのつけた「賞味期限」を私は採用することにしている。 これを緩めてしまうとだんだん感覚が麻痺してゆき、雪印や不二家のような大事故に繋がる。人間は楽なものには弱いのだ。 かく言う私もレッスンで生クリームを間違って少なく用意してしまい、生徒の了解を得て使用したことはある。1度、2度なら快く了解してもらえるかもしれないけれど、しょっちゅうそんなことやっていたら信用落ちまくりでしょう。
by friand
| 2007-07-07 09:03
| お菓子雑感
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