私が中学生だった頃からのレパートリー、ハンガリアンコーヒーケーキ。 コーヒーが入っているわけではなくコーヒーによく合うお菓子、という意味らしい。 小さく丸めたリッチな生地にバターをくぐらせ、くるみ入りのシナモンシュガーをまぶす。それを真ん中の空いたエンゼル型にポイポイっと積み重ねてゆく。 型に接した面は砂糖がキャラメル化してピカピカ。 初めてお菓子の本でこれを見つけたときはむねがキュンキュンした。 5角形のエンゼル型にピカピカした焼き上がり。 イーストの扱い方も知らなくて(当時はドライイーストは予備発酵が必要だった)、バターと砂糖の多い生地が難しいことも知らず、ただただ書いてある通りに作ってみた。 ふんわりしたブリオシュのような生地とは程遠く、なんだか固く揚がったドーナツ生地のような仕上がりだったけれど、とにかくキャラメルの部分が美味しくて、キャラメルと塩味と甘さ、シナモン、バター、イーストの香りが渾然としてうっとりとなるのだ。 全然ちゃんとできていたと本人も思っていなかったけれど、その組み立てと配合の持つポテンシャルに忘れられないお菓子となった。 時々思い出しては配合や作り方に改良を加え、徐々に作り上げた数少ないお菓子だ。 初夏にこの風味と塩味がたまらない。
by friand
| 2017-07-02 08:00
| 本日の制作
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