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三景園

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奈良にある三景園と呼ばれていた生家を閉じた。
去年の夏以降たまに現れるセンチメンタルな雰囲気はこのことが原因。
時の流れとはいえ、自らを不甲斐なくも思う。
その最後に当たって縁のあった方々をお招きしてパーティーを開く。
40名余りの方に招待状を出し、そのほとんどの方とその家族・友人方にお出でいただき、終日の宴は約100名を数えた。
東京、山口、長野など遠いところからもようこそおいで下さいました。

大叔母のウエディング、祖母のポートレイト、16ミリの映写機と祖父がアメリカで撮影したとおぼしきフィルム。
専門家に見てもらうと何と数十年の時を超えて映写機は動き出した。
懐かしいと言う以前の私の知らない彼らの世界。
しかし彼らの生きた証は確かに私の中にあるのだろう。
たぶん私のお菓子は彼らの影響をまぬがれていない。
アメリカをめざした祖父母、赤ちゃんの時に帰国した父、私のフランス行きへの背中を押してくれた母。
全て繋がっている。

祖父は帰国後この家を建て、父はその後ずっとこの家で過ごし、一見平凡な人生を送った。
しかし彼は心の自由さ、奔放と言ってもいいほどの自由さと過激さをその蔵書に残した。それらは語らずとも彼の人生観を垣間見せる。
そして彼は子供たちを縛らず自由に生きさせてくれた。
彼ほど自由で天真爛漫な人を私は知らない。子供の頃には平凡でつまらない人生としか見えなかったのだけれど。
彼は乗法ではなく加法の人だったが命を終えるその瞬間まで成長し続けた人だと思う。

d0003995_18411175.jpgその終日の宴、私はボンボン・オ・ショコラ三種、ヴァランシア、キャラメルのケイクを用意する。
当日父の好きだったシュークリームを焼き上げるつもりだったけれど、オーバーワークで挫折。
d0003995_18435986.jpg奈良に居た当時この家で教えていた弟子たちの協力もあり、お菓子の量は十分。
よくぞ20年の時を超えて集まってくれた。感謝。

懐かしい方々との夢の様なひとときに家は喜び、人々も喜んだ。
そして…
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by friand | 2010-04-04 19:20 | 雑記
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