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フランスの徴兵制

私がさんざんくさしたシェルブールの雨傘であるが、この映画の背景にあるのはアルジェリア戦争(1954年~1962年)とフランスの徴兵制である。
主人公たちはそれぞれ現実的な道を選んだわけだけれど、平時であれば、そして徴兵制が無ければ当然もっと別の選択があった事だろう。

私がはじめてフランスに行った1980年代、最も驚いたことの一つが徴兵制度の存在だった。
ルノートル製菓学校はパリのずっと郊外にあり、通うのが大変。多くの生徒は学校のとなりにあるホテルを紹介されて滞在していた。
私が受講していたクラスに来ていた若いフランス人のパティシエとキュイジニエの二人も同じホテルに滞在していて、レストランに行くとこっち、こっちと手招きしてくれて、一緒に夕食をとっていた。
一人が確か24才、もう一人が18才だった。
年長のキュイジニエが「兵役はもう終わったのか」と若い方に聞いた。
「いや、まだなんだ」とパティシエはちょっと憂鬱そうに答えた。
こういう会話が日常にあるというのはものすごい衝撃だった。

後で当時の私のフランス生活アドバイザーのヨーコさんに確認した。
「そうよ、JYは学生だったから免除だったけどね、それにあのビン底眼鏡の近視じゃあね」という話。

フランスの徴兵制はフランス革命以来の伝統であったが、それも東西冷戦の終結をはじめとするさまざまな要因で1990年代に段階的に廃止された。
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by friand | 2010-01-14 07:29 | お菓子雑感
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